
大阪・中之島、予約の取りずらい隠れ家レストラン、
創作料理とワインのお店 上田慎一郎。
シェフ上田慎一郎が綴る、
「たべるおもいで」を通して日々の出来事を見つめるBLOG。
日々の生活にスパイスを。
豊かな食生活を共に!
▼毎週更新予定!見逃し回はマガジンで🎶
2026/2/10(Tue)
SHINICHIROU BLOG~月はみていた~
Vol.77「江戸堀店の情景」
~・~・~・~・
登場人物
~・~・~・~・
鈴さん:元気
イズさん:
近いものは見えない、
笑いに対する情熱は
消えていない
慎吉さん:
一応社長さんだが
物忘れがひどい
正子さん:
元女優
今も妖艶だが元気はない
会長:
高齢だが年齢より30歳若い
お金持ち
~・~・~・~・
早朝、川の上を鳥達の
綺麗なV字編隊が通った。
慎吉は歩きながら
その理由を考えたが、
綺麗な朝焼けを見て
どうでも良くなった。
いつもの市場へ出掛けた。
ターレットトラック通称
ターレが市場内を行き交う。
慎吉はゆっくりと
海産物を眺めた。
はて…
何を買いに来たんだろう。
思い出せなかった。
携帯電話でお店へ電話する。
「おはようぅさぁぁん」
「おはようございます
慎吉さん!」
鈴さんが溌剌とした声で
挨拶してくれる。
「鈴さん、カウンターに
買い物のメモがないかなぁ」
「慎吉さん、
ちょっと待ってくださいね、
イズさ~ん!
カウンターに慎吉さんの
メモってありますか~?」
「え~そんなもんないで~って
あったわ!」
「慎吉さんにお伝えするんで
読んでください!」
「え~なんも見えへんわ…
メガネメガネ…あれへん…」
「イズさん!
顎にぶら下がってる!!」
「あっ!ほんまや!
ケミストリーやん!!」
ギャハハ!!
「今度は、母さん
わしの眼鏡知らんか?」
イズさんは言いながら
メガネをデコに乗せる。
「まあお父さん、
頭の上に乗ってるじゃ
ありませんか」
鈴さんがつっこむ。
ギャハハ!!
「そう!波平さん!」
ギャハハ!!
慎吉はゆっくりと
携帯を切った。
「あ、そうか思い出したぞ…!
鳥たちが何故
並んで飛ぶのか、
確かエネルギーの
節約じゃったはず…」
慎吉は顎をさすりながら
活気ある市場を後にした。
今日お魚はありません。
お店に着くかもわかりません。
今日も元気いっぱい
江戸堀店オープンします!
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