SHINICHIROU BLOG~月はみていた~Vol.16「HERO」

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大阪・中之島、予約の取りずらい隠れ家レストラン、
創作料理とワインのお店 上田慎一郎。

シェフ上田慎一郎が綴る、
「たべるおもいで」を通して日々の出来事を見つめるBLOG。

日々の生活にスパイスを。
豊かな食生活を共に!

▼毎週更新予定!見逃し回はマガジンで🎶
https://note.com/uedashinichirou/m/m29c9d2cac909

2024/08/16(Fri)

わたしの親友に
すっごい雨男がいる。

先日、
奈良キャンプ場へ行った。
彼は冗談で、
友達の雨雲降男くん
一緒に連れていくよと、
彼の中で
渾身のギャグを言い放った。
誰もつっこまなかった。

二日間、晴天の天気予報。
親友と合流した二日目。
雲一つない快晴の空が
瞬く間に、雲で覆われ
滝のような激しい雨が降り、
川は瞬く間に濁流となり、
山から滝のように水が溢れた。

穏やかなキャンプ場は一転、
人々はタープテントに集まり
寒さで震え、
焼けた肉たちは水没し、
ビールは水割りになり、
川で冷やしていたスイカは
流れていった。
自然の猛威に人々は只
なす術なく立ち尽くした

彼はボソッと
「雨雲くん早かったな…」
と言っていた…笑

#彼のお陰で雨もおもろい
#自然とはそういうもの
#干魃の時行ってあげて

お店からのお知らせです📣👨‍🍳

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〈 TOPIC 01 〉

あなたは、
イメージするだろうか?

蛇口を捻って水が出た時、
おいしい食べ物を食べた時、

「森」を。「水源」を。

健康な森は、
水を蓄えて綺麗にして運び、
洪水や土砂の流出を防ぎ、
そこに生きる人の手を借りて
健康な食べ物や生き物を育て
やがて川となり、
飲み水、生活用水として
私たちの暮らしを
今日も支えています。

まずは、
その水源を知ってほしい❗️

そんな想いを込めた
環境キャンプ開催に向けた
クラウドファンディング
本日スタートしました❗️
応援よろしくお願いします🙇‍♂️
▼ ▼ ▼
https://camp-fire.jp/projects/763929/view

〜・〜・〜・〜・〜

キャンプは究極の防災❗️
食と防災、強く生きる術を身につける
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〈 TOPIC 02 〉

上田慎一郎率いるバンド🎸
HONEYSEEDLES

初の対バンLIVE❗️
今週日曜日に迫る❗️

8月18日(日)
OPEN 15:00/START 15:30
CHARGE ¥1,000
※ドリンク別※予約不要

HONEYSEEDLESは
16:40~17:40予定⚡️

心斎橋 DOORS in HEAVEN
中央区東心斎橋2-1-10
新栄プロパティ八幡 6階
TEL:06-6213-6668

ふらっとお気軽に🥂
当日、お待ちしております🙇‍♂️

SHINICHIROU BLOG
~月はみていた~
Vol.16「HERO」

奈良県吉野、
知る人ぞ知る、
川遊びスポットがある。

河の上流、
水は底が見える位、
綺麗で温度は冷たい。
所々に岩場があり、
ライフジャケットを付けた
子供たちは
そこからジャンプしたり、
河魚を追いかけたりしている。

沢山の笑い声が響き渡り、
幸せそうな家族たちが
テーブルを囲み食事をしたり、
寝たりしていた。

泳ぎが得意なわたしは、
ライフジャケットは付けず
上流の方へ行った。
上流の川は、
川特有の浅い場所から
急に深くなる場所があり、
流れが速くなったり
緩やかだったりする。

その時、
年配の女性の
叫び声が聞こえた。
「助けてくださいっ!!」
「!?」
見ると、
川岸に女性が二人いて、
川を指差して、叫ぶ。
「〇〇ちゃん!!助けて!」
指差した方を見ると、
顔が真っ白になった女性が
深いところへ流されて、
息も絶え絶え、
なんとか浮かんでいる状況。

距離にして約10メートル。
わたしは川の流れに逆らって
泳いだ。
ライフジャケットを
着ていない分、
早く辿り着く。
溺れている女性は、
水を飲んでしまい
バタバタしている。
相手が女性である為
わたしはどこを掴むか悩む。

わたしは紳士だった。
女性の腕を掴み
彼女の顔を上げる。
それで充分呼吸出来る筈が、
女性は混乱しているために
重く手強い。
わたしが沈む。ゴボゴボ…
たらふく水を飲みながら
なんとか岸へ。
岸から日傘の棒を
お母さんが差し出し、
掴んだ女性は
無事陸へ上がった。
大丈夫そうだったので、
わたしはゲホゲホ言いながら、
手を振る。

ご家族から、
大変感謝されたが、
当の本人は
茫然自失で礼は無かった。
しばらくすると
真っ白だった彼女の顔色は
元に戻り唇にも色が戻った。

わたしは
深く潜って、川を泳ぐ。
そして強く思う。

自然は楽しくて幸せだけど、
一歩間違えると命に関わる。
自然は両方
私たちに教えてくれる。
有難い。

娘のところまで辿り着いた。
一部始終見ていた娘が、
「パパ、ヒーローだね」
と言った。
わたしは、
連絡先ぐらい交換したら
良かったなという、
邪まな下心を慌てて捨てた。

この日は
わたしの親友が来なかったので
一日中良い天気だった。

あいしてる
上田慎一郎

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