【シェフが紡ぐ小説】 賄い探偵 01

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シェフ上田慎一郎が描く小説。
秋の夜長にぜひ!

目次

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鶏肉を捌き、厚みを一定にする。
塩をかけ、少し寝かせる。
出てきた水分をペーパーで拭き取り、
軽く熱したフライパンに皮面から入れる。
最初のうちは、ヘラで押さえる。
焼かれた肉のたんぱく質は熱変性し、
反ったり縮んだりするのを防ぐ為だ。

俺は目を閉じる。

肉の焼かれる音が、
キャンプファイヤーのそれに変わる。
組み木した木材に、大きな炎が広がる。
風が吹くたび、矢印の様に向きを変え、
熱波が身体を包み込んだ。

「人は何故生きて死んでいくのかな」
隣の彼女はそう呟いた。
俺は、一瞬考えた。
いや、考えたフリをした。
「その答えを探す為じゃないかな」

「そうね…。」
軽い溜息と共に彼女は呟いた。

満点の星空が彼女の溜息で、
今にも落ちそうな感覚に俺は少し身震いした。

音が少しだけ変わり、
木の香りから、香ばしい香りに変わった時、
俺は目を開けた。

最高の焼き加減。
俺はこれでもかというぐらい、
優しく裏返し火を止めた。

それはまるであの時、
俺が、彼女を優しく出来なかった反動のように…

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余熱の火の入りが丁度良い。
漂白されたまな板に、皮面を下に向けた鶏肉を置く。
一気に包丁を叩き落とす。
「ザクッ!」
最高の効果音が店に響く。

「藤原さん、美味しそうな音ですね!
お皿用意しまぁす」
アルバイトの米山りさが、
手際良く玄米と無農薬野菜を乗せた皿を3枚用意する。

「ありがとう。手際が良いね」
「お腹空いてますから」
りさはそう言って少しだけ舌を出した。

ホールの掃除をしていた、
鳥谷和彦もテーブルにつき、
俺たちは遅い昼食を食べ始めた。

鳥谷が
「賄いでこの料理食べれるのは幸せですね」
というと、りさは目を閉じて頷く。

本当に美味しい料理を食べる時、
人は一種の瞑想状態に陥る。

昔から俺は、その人物の守護霊、
またはハイヤーセルフというものから
時々声が聞こえた。

タイプは様々で、
敬語で話してきたり、タメ口だったり、
時にはおねえ言葉の場合もある。

初めのうちは、
皆んなに聞こえてると思っていたが、
どうやら俺にだけ聞こえているらしく、
聞こえてきた当初はノイローゼになりそうだった。

(聞こえますか私の言葉)
俺は誰にも気付かれぬよう、
少しだけ頷いた。

(明日この子が危ない)

俺は目を閉じている、
りさを見た。

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「あぁ美味しかった!
食べ終わるのがとっても残念」
米山りさが口を膨らまして言う。

「りさちゃん、早いね」
鳥谷和彦は、おちょぼ口で
玄米を食べながら言う。

「鳥谷さんは、痩せすぎです!
男なんですから、もっとガツガツ食べてください!
藤原さんは早すぎです!
ちゃんと噛んでください。
ご馳走様でした!」
鳥谷は少しだけ大きめの鶏肉を頬張った。
藤原は苦笑いし、間髪入れず、りさに問う。

「りさ、明日の休みって
何処かに行くのかな?」

「あれ?珍しいですね、
藤原さんが私の予定を聞くなんて。
団体予約でも入りましたか?」

「いや、そうじゃないんだ、
最近の若い子は休みに、
何をするんだろうと少し気になって」
藤原は頭をかきながら、妙に照れた。

「珍しい!
明日は友達とテーマパークにいきます。
ハロウィンの仮装するんですよ」
りさは両手をだらりと下げた。

「仮装…ハロウィン…」
藤原は意味が分からない。

「藤原さんって、
ホント世の中の流行りを知らないですよね、
今の時期、パーク内でハロウィンナイトっていうのがあって、
ゾンビとか、魔女とか、サタンとかの仮装をするんです。
顔中に血のペイントしたりするんですよ。
ちょうど今の時期、
満月がバックになる素敵な洋館があって、
そこに立って写真を撮ったりするんです。
インスタ映えですよ」

「悪趣味なイベントだな…」

「もぉ!楽しいんですって!
普段は大人しい人たちも仮装したら大胆になれる。
パークのスタッフさん達も本気で仮装してるから
とってもカッコ良いんです。
鳥谷さんは絶対ゾンビが似合うと思うなぁ」
天真爛漫に笑う米山りさは
そう言うと、食器をシンクに運んだ。
鳥谷は、ゾンビ似合うかなぁと言いながら
玄米をおちょぼ口に運んだ。

〜・〜・〜・〜・

次の日、
藤原はアメリカンポリスの黒い制服とサングラス、
カウボーイハットを被りテーマパークに着いた。
絶対に知り合いには会いたくないな。
藤原は独りごちた。

駅周辺は、様々な仮装ででごった返す。
ゲームキャラ、看護婦さん、海賊、
流行りの漫画と思われる衣装、映画の主人公など、
完成度の高い変装に身を包み
テーマパークへと流れていく。

そこへゾンビに扮した鳥谷が現れた。
藤原は笑いを堪えるのに苦労した。

「藤原さん!カッコいいですね!
お待たせしました!」
ボロ雑巾の様な上着に貧相なズボン、
顔は今さっき殴られた様な痣と
引っ掻かれた血が塗られている。

「良い!」
藤原はサングラスの中の涙目で鳥谷に言う。

「大丈夫ですかね、僕…」
「たくさんのゾンビを見たが、
鳥谷、お前が一番のゾンビだ!」

「そうですかぁ…?
藤原さんのコスプレなんか良いよなぁ…」
訳の分からない褒め言葉を口にして、
二人はパークへ歩き出した。

「なんだかすごいな、
世の中こんなに沢山の
仮装する人達が居るんだな」

「日常が窮屈なんじゃないですか?
この国に生きてると」
ゾンビの鳥谷が国の事を語る。
いちいち面白い。
だが確かに、
仮装は現実世界から仮想現実へと誘ってくれる。
その内これが仮想空間となって、
自分じゃないアバターを操作する日も近いかも知れない。

「聞こえたんですね、
りさちゃんのハイヤーセルフの声」
鳥谷はハイヤーセルフと言うが、
実のところ藤原には、
守護霊さんだとかハイヤーセルフさんだとかは
良く分かっていない。
護っている魂であるのは間違いないが…

「今日りさが危ないと伝えてきた」
「こんな人混みじゃ見つけるのも一苦労しますね」

「うわ!す、すみません!」
鳥谷が殺人鬼に扮した男性にぶつかった。
頭を下げる。
男はギョロリと睨んで立ち去って行く。

「大丈夫か?」
「はい。すみません、
あの人、仮装というより
鬼気迫る雰囲気が怖かった」
鳥谷はため息をついた。

「本気の仮装か…」
藤原は鳥谷の肩を叩き、パークへ急いだ。

パーク内に入ると、
大音量で音楽がなり、沢山の子供達や恋人達が踊ったり、
行列をつくったりしている。

藤原と鳥谷はパーク内をゆっくり歩いた。
「危ないってことは、
りさちゃんに誰かが危害を加えるって事ですかね?
だったらこの仮想空間は犯人にとって都合が良い」
確かに鳥谷の言う通りだ。

〜・〜・〜・〜・

米山りさと秋月みき、香田美幸は
大きなカバンを背負い、テーマパークへ歩く。
「りさ!
今日どんなコスプレ持ってきたの?」
香田美幸がカバンを背負い直し聞いてきた。
みきと美幸は
一緒に買い物に行っているので
お互い分かっているらしい。

「ふふっ内緒〜!」
「私はありきたりで小悪魔〜」
みきが言う。
少し猫目で可愛いみきは絶対似合うな。

「絶対可愛いやつ〜」
「わたしはアニメの
好きなキャラクター!」
そう言って美幸は
キャラクターの身振り手振りを真似た。

「美幸!
気をつけないと声かけられちゃうよ!」
三人は笑いながら、
テーマパークのゲートをくぐった。

もう既に女子トイレ化粧ブースも行列だった。
しかし、どのグループもおしゃべりしている間にすぐ順番が来る。
りさ達も例外ではなく、学校の話やバイト、
好きな音楽の話をしている間に、りさの番が来た。

列の前の女性が一人で並んでいるのを、
りさは不思議に思った。
メイクもバッチリで怖いくらい。
待ち合わせしてるのかな。
ブースは小分けされていて、
荷物棚が用意されている。
先に入った殺人鬼女子は隣でパンフレットを見ていた。
りさは、デビルナースのドレスを着て、顔にペイントした。
荷物棚に置いたナイフを持って完成だ。

「きゃあ!!りさ可愛い!」
「ナイフで手術しちゃうぞ!」
「アハハ!良い!良い!本物みたい〜!」
すぐ着替えるから、と言って
みきと美幸も中に入った。

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藤原と鳥谷はパーク内を一周したが、
結局理沙を見つける事が出来なかった。

「藤原さん、お手上げですね、
顔も良く分からないし。」
鳥谷の言う通りだ。
このままアテもなく動き回っても埒があかない。

〜諸君!
ハロウィンナイトへようこそ!
今宵は満月が沢山の死者達を蘇らす
世にも恐ろしいホラーナイト!
どうぞ!お楽しみください!!〜

今宵は満月…。

たしか、理沙は満月をバックに
写真を撮ると言っていた。

「鳥谷!
パーク地図を貸してくれ」
この時間に満月がバックの洋館…
二つしかない。
「そういえばインスタ映えとか言ってましたね!」
鳥谷と別れて、理沙を探す。
理沙と同年代の女の子達は、
競い合う様な仮装をし行列を成す。
立ち止まり確認する。
違う…
違う…
どこだ?
女の子達は写真を撮り合い、
すぐに携帯でアップロードする。
携帯が震えた。画面は鳥谷。
「藤原さん!
理沙ちゃん分かりました!
SNSにさっき投稿があがって
洋館の横、花壇と池があるところです!」

その時パーク内の照明が全部消えた。
パーク内にはキャストのゾンビや吸血鬼が現れる。

どこだ!
ゾンビを避けながら花壇へ走る。
息があがり、顎が上がる。
「どこだ、理沙!!」
叫び声は大音響に掻き消される。

そしてまたしてもパーク内放送が入る。

〜会場の皆様!
ほ、本日指名手配中の、無差別さ殺人鬼が
パーク内に侵入!パーク内に侵入!
た、直ちにゲストの皆様は
外へ、外へ避難してください!!
お願いします!!〜

一瞬だけ静まり、
少しだけざわついた観客達が、
どっと歓喜をあげる。
口笛が鳴る。
あちこちで悲鳴があがる。
多数の警察官が現れる。

(すご〜い本格的だね〜)
(警察官のコスプレ、本物みたい!)

藤原はこの放送が
事実である事を確信した。
ゾンビに扮した鳥谷が、
大きな息を吐きながら現れた。

「はぁ、はぁ!藤原さん!
さっきの放送!」
藤原は頷く。
元々やつれていたが、
益々やつれた鳥谷が本当のゾンビに思えたが、
藤原は飲み込んだ。
上半身を曲げ呼吸を整える鳥谷。

「はぁ、はぁ、藤原さん!
理沙ちゃんが危ない!!」
鳥谷の声は、
会場のパフォーマンスと勘違いし、
狂気した群衆の叫び声に掻き消された。
その時、声が聞こえた。

(前に殺人鬼が!)

「ゾンビ鳥谷っ!!殺人鬼が来るぞ!!」
「誰がゾンビですか!」
「す、すまん!
そんな事よりあの殺人鬼何かがおかしい!」
全速力でこちらへ走ってくる。

「うわっ!
入り口で、僕とぶつかった本気の殺人鬼…
やっぱりこいつが犯人か!!」
「俺が抑える!
鳥谷は逃げろっ!!」
その言葉と同時に、
全速力の殺人鬼は
「どいてくれ〜!」と
痩せ細った鳥谷ゾンビを吹っ飛ばした。
そしてそのままトイレへ。
「ゴメンよ〜お腹が〜!」

「だ、大丈夫か!鳥谷っ!!」
「いてて!大丈夫です、
なんか笑ってません?
あの鬼気迫る本気の仮装の真実は、
お腹がゆるい唯のおっさんでした!」
俺は涙目がバレないように上を向いた。
そしてまた声が聞こえる。

(女性殺人鬼…)
見ると、
小柄な体型でナイフを振り回している
仮装殺人鬼がいた。

叫び声をあげ観客を追い回す。
「生きるって何なのよっ!!
何故生きるのかが分からないぃ!
死ねるなら、死ねるなら、楽になれるの…!!
わたしと一緒に殺してやる!」

観客は逃げ惑っているが、
それでも本気ではない。
警察達もようやく気付いたが距離が遠い。

俺は光るナイフに向かって走る。
鳥谷も続く。そして叫ぶ
「その殺人鬼は本物だ!逃げろ!
本当に殺されるぞ!!」
場違いなプリンセスに仮装した
女性の足に引っ掻かる、よろけた、
一人の女性が標的になる。
ここで転んだら間に合わない、
持ち堪える、体勢を立て直す、
胃液がでる、それでも走る。
刃物に向かって…
理沙…
間に合ってくれ…

踊っているかの様に、
振り下ろされる刃物をスローモーションに感じながら、
俺は刃先の人物を抱きしめた。

ドッ!!
一瞬誰かが、背中にぶつかったと思った。
その後背中が焼ける様に熱かった。

だけどそれだけだった。
抱きしめた女性は、
セクシーなポリスの仮装をしていてグラマーだった。
理沙じゃない…
でも離したくない…
「ちょっとぉ迫真の演技すぎ〜
ちょっと嬉しいけど!」
鳥谷が近づく。
「大丈夫ですか藤原さん!って!
何、にやけてんすか⁉︎」
「俺死ぬのか?鳥谷」
「グラマーポリスに抱きついて、
にやけて死ねたら良いんじゃないすっか?」

俺以外にも殺人鬼は観客を切り付けるが、
一向に切れない。
それは偽物のナイフだった。
「何故なの⁉︎本物のはずよ!」
そしてもはやそれは、
ショーの一部と化した。

そこへ本物の警察官が
ようやく辿り着き、
殺人鬼を取り押さえ手錠をかけた。
山崎恭子。無差別殺人未遂罪で現行犯逮捕する。

観客から歓声があがり、拍手が湧き起こる。
ゲストにとってはショーのワンシーンだ。

連行される際、
警察官が藤原と鳥谷に説明した。
容疑者山崎恭子から、
今日テーマパークで沢山の人を殺し自分も死ぬと、
犯行声明があった。
警察も人員を動員したが、
コスプレだと思われるし、
捜査写真の山崎恭子は素顔だし、
本当にお手上げだった。
誰も傷つかないまま解決して本当に良かったと。
「カッコいいアメリカンポリス、
あなたの勇気に感謝する」
警察官は敬礼した。
「いや、俺は何も…
それ鳥谷に言ってやってくれませんか?」
「鳥谷さん、
本当に助かりました、ありがとうございます。
しかしゾンビ以上にゾンビだ!」
警察官達はその場を離れていった。

「ゾンビ以上にゾンビだ!
何なんすか?あのセリフ。
だけど何故、
山崎恭子のナイフが偽物に変わってたんでしょうか?」
確かに。
そこだけがわからなかった。

「改めて、理沙を探そう」

〜〜〜〜

「今日のホラーナイト最高だったよね!
悲鳴も凄かったし!!」
「ホント凄かった!」
「特にあの警察と殺人鬼の逮捕劇は
感動もんだったよね!」
みきも美幸も
興奮気味に話しをする。
「だけどなんだか、
本当に可哀想な気がしたのは何故だろう?」
理沙が話す。

聞き覚えのある声がした。
「理沙ちゃん!!」
「あれ〜鳥谷がさんですか〜?
本物のゾンビみたい!」
「えっ⁉︎藤原さんも?
興味無いとか、悪趣味だとか
言ってませんでしたっけ〜?
でも良いじゃないですかアメリカンポリス」

みきと美幸も続けて、
「こんばんはー!」
「似合ってますね!」
鳥谷はすかさず、
お三方こそ!最高に可愛らしい!
「でしょ〜!
ありがとうございます〜」

「ところで照明が消えた時、
理沙ちゃん達何してたの?」
鳥谷が聞くと
「撮影スポットが一杯だったんで、
チュロスの列に並んでたんです!
とっても美味しかったんですよ!」
二人も続けて、
「うん美味しかったね!」
なるほど、だから、
理沙の霊が教えてくれたんだな。

「チュロスで目を瞑るくらい美味しいって、理沙らしい」
「そんなこと言うなら藤原さんも食べてくださいよ!」
「チュロスってよく分からん」
「藤原さん!
せっかくだし食べましょうよ!
今なら並ばなくても良い」
「俺一本も要らないから鳥谷、半分にしないか?」
「分かりました!
理沙ちゃん、そのナイフ貸してくれない?」
「鳥谷、手で千切れるぞ」
「僕料理人なんで
偽物のナイフでも綺麗に切れるんです」

テーブルに置いたチュロスを、
鳥谷は調子にのって切った。
スパッ!!
スパッ!!
「理沙ちゃん⁉︎
このナイフ本物だ…」

「えーっ⁉︎嘘ですよ!!
ちゃんと偽物買いましたよ!」
何かを思い出す仕草で、
アニメキャラクターの美幸が、
「そういえば理沙ちゃんが
化粧ブースからデビルナースで出てきて、
手術しちゃうぞ!ってナイフを降った時、
本物みたいって思った!」
小悪魔のみきも相槌を打つ。
「思ったー!切られそうー!って」
デビルナースの理沙は、
「そっかぁ、
あの時、隣の女性のナイフを間違えたんだ…
ということは…あの逮捕劇って…⁉︎」
「キャー!!」
三人は同時に悲鳴をあげた。

藤原は理沙のおっちょこちょいに初めて感謝した。
鳥谷はチュロスを、おちょぼ口で頬張った。

あとがき「賄い探偵について」

T
「始まりましたね、賄い探偵。
僕は面白かったですよ、
ずっと書こうと思ってたんですか?」


「笑ありがとう。
小説みたいなのは、
昔から書きたいと思っててん。」

T
「何故、賄い探偵なんですか?」


「仕事柄飲食やし、探偵にも興味がある、
なんなら探偵の勉強しようと
探偵事務所のスタッフ募集に応募してんけど、
結局折り返しの電話に出れなくてアカンかった笑」

T
「オーナーが張込みとか…笑。
どちらかというと撮られる方じゃないかと…」

「笑!」

T
「今回の投稿2日連続で長い、
しかも夜中とか初めてですよね?」

「ホント、登録者の皆様、
夜中の件はゴメンなさい。
丁度ハロウィンの時期で舞台もハロウィン。
10月31日に完結出来たら良いなと思って急いで書いた。
ギリギリで、あぁーハロウィン終わる!って。
そしたら文字数が多くて、送れない。
構成をSさんにお願いしてるんだけど、
彼女にも迷惑かけたわ。
結局23:59に約3300文字、
(遅くゴメンっ)て送らせて貰った。
合計で5500文字くらい書いた。
原稿用紙13枚くらいかな」

T
「仕事しながらですしね」

「あの時ばかりは、
〆切に追われる作家やったわ笑。
殆ど誰も読んでないかも知れんけど笑」

T
「読んでますって!
僕、鳥谷さんってお客様に言われたし」

「それは嬉しい!
鳥谷良いキャラやと思う。
今回は特にゾンビやったし笑」

T
「誰がゾンビの中のゾンビですか!
途中から、りさって女の子が理沙に変わるんですが?」

「良い質問だね鳥谷。
文字っておもろくて、
りさって書くと柔らかくて幼い印象、
理沙って書くとちょっと年齢が上がってしっかりする。
最初はりさってイメージで書いてて。
(藤原はりさに)って書くと、
はりさに、がしっくり来なくて、
藤原は、りさにって(、)点を付けたりして、
結局スピード感ある文体が俺は好きやから漢字で書こうと。
まぁ…皆さんにとっては、
ものすご〜いどうでも良いことなんやけど、
出来るだけ読みやすく書こうと思った。
T
「それでも読んでないかも…」

「読んでないやろ笑、
訳わからんし長いし笑」

T
「笑、最後に
どうして色々するんですか。」


「本来、メルマガとは
苦労して出来た料理の新作とか、
コース内容、映える写真、旬の食材とか
送るべきやと思う。
特に俺たちは畑もしてる、
ワインもつくってるし、
分かってるねん。
だからこんなメルマガ、
ネガティヴにとられることもある。

だけど俺は、
心のどっかで料理人ってこうあるべきとか、
社会人はこう、大人はこう、って自分が自分で
限界を決めて、しんどくしてる気がする。
脳は割と単純やから、
そうやって人生が進んでいく。
もちろん好き勝手出来ないのが人生かもしれん、
だけどそれも自分で脳に指示してんねん。
好き勝手なんか出来ない、
もうすぐ子供が進学やし、
お金も居るし、時間も無い。
それこそ夢も希望もない。
子供達はそんな大人達を見てワクワクするんかなと、
未来に希望を持てるのかな。
がんばれおっさんや。」
T
「良いですね頑張るおっさん」

「誰がおっさんや!!」
T
「自分で…」

「もっと食べろ!
ガリガリゾンビ!!」

Tゾンビ
「今回は賄い探偵の
エピソードを取材形式で
お届けしました!
次回鳥谷の体重が増える⁉︎
乞うご期待!」

「今日は僕が、
皆さんへ
あいしてるーーー!!」
ふくよかな鳥谷

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